輝いているあの人も、小さな一歩を踏み出したから、
今がある。
そして今日も自分なりの「いただき」を目指して、
一歩ずつ歩んでいる。
そんな富士青春市民の、自分らしくイキイキとした
生き方や取り組みの様子をご紹介します。

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石川弘幸さん

Ishikawa Hiroyuki

ワインの本場で飲まれるような、日本ワインを造りたい

ワイン造りを始めたきっかけは?

富士市に住んで40年になりますが、生まれ育ったのは富士宮市北山です。先祖代々受け継いできたこの土地で、いつか果実がなるものを育てたいと思っていました。そのような中、明治時代に富士市の旧伝法村などにワイナリーが存在したという資料を目にしました。当時の経済情勢などにより廃業してしまったそうですが、一つの産業として育てようとした先人たちの思いを何とか形にしたいと思ったのがきっかけです。
8年前からブドウの栽培を始め、現在は約50アールの農地に1,500本ほどのブドウの木があります。これらは富士南中学校の卒業生で、私が主宰する学習塾の卒業生が植えてくれたものです。今でも卒業生の母親が畑作業を手伝いに来てくれるなど、関係が続いています。そして総務省の特区認定を受け、昨年から醸造所を本格稼働し、自社畑栽培の日本固有種ワイン用ブドウだけでワインを造る、世界でただ一つのワイナリーとなりました。

ワイン造りの魅力は?

ワイン造りの8割は農業です。ワインはほかのお酒と異なり、ブドウが酵母の力だけを借りてお酒になります。その土地の風土が味に直結するので、除草剤や化学肥料を一切使わないなど栽培方法に細部までこだわっています。大変ですが、それが私の造るワインの魅力の一つです。
また、ワインは生活に潤いをもたらす文化度が高いものだと思います。畑で生産されるもので、人の気持ちを豊かにできるものを造ることにも魅力を感じています。

今後の目標は?

5〜10年のうちに若い人がこの活動に興味を持って、引き継いでくれたらうれしいですね。農作業は重労働ですが、効率の追求だけでは手にすることのできない価値もあるということが理解され、土や風、太陽と向き合う仕事にやりがいを感じてもらえたらうれしいですね。

Profile

富士宮市から富士市に移り住んで40年。8年前からブドウの栽培を始め、現在は自社畑栽培の日本固有種ワイン用ブドウだけでワインを造る、世界でただ一つのワイナリーを経営。